Claude MCPは、Claude AI開発者向けのModel Context Protocol(MCP)を利用したサーバー管理システムです。この記事では、Claude MCPの基本的な使い方から高度な設定方法まで、実践的なコマンドを交えて詳しく解説します。
Claude MCPの基本コマンド
サーバー一覧の確認
claude mcp list
現在設定されているMCPサーバーの一覧を表示します。各サーバーの名前、実行コマンド、および設定されているスコープを確認できます。
新しいサーバーの追加(対話式)
claude mcp add
対話式でMCPサーバーを追加します。サーバー名、コマンド、引数を順番に入力することで、簡単にサーバーを設定できます。
JSON形式でのサーバー追加
claude mcp add-json <サーバー名> '<JSON設定>'
より詳細な設定を行う場合は、JSON形式でサーバーを追加します。
サーバーの削除
claude mcp remove <サーバー名>
不要になったMCPサーバーを削除します。
スコープ設定の重要性
Claude MCPでは、3つのスコープでサーバーを管理できます:
Local(ローカル)スコープ
claude mcp add-json -s local <サーバー名> '<JSON設定>'
- プロジェクト専用の設定
- 現在のプロジェクトディレクトリでのみ有効
- 他のプロジェクトには影響しない
User(ユーザー)スコープ
claude mcp add-json -s user <サーバー名> '<JSON設定>'
- グローバル設定
- 全てのプロジェクトで使用可能
- 個人の開発環境で共通して使用するサーバーに最適
Project(プロジェクト)スコープ
claude mcp add-json -s project <サーバー名> '<JSON設定>'
- チーム共有設定
.mcp.json
ファイルに保存- バージョン管理で共有可能
実践的なサーバー設定例
Playwrightサーバーの設定
# グローバル(User)スコープで設定
claude mcp add-json -s user playwright '{"command": "npx", "args": ["playwright-mcp"]}'
Filesystemサーバーの設定
# 特定のディレクトリアクセス許可付きで設定
claude mcp add-json -s user filesystem '{"command": "npx", "args": ["@modelcontextprotocol/server-filesystem"], "env": {"ALLOWED_DIRS": "/Users/apple"}}'
WordPressサーバーの設定
# ローカル開発用WordPress MCP
claude mcp add-json -s local wordpress '{"command": "node", "args": ["/path/to/wordpress-mcp/dist/server.js"]}'
高度な設定オプション
環境変数の設定
MCPサーバーには環境変数を設定することができます:
claude mcp add-json -s user database '{"command": "npx", "args": ["@modelcontextprotocol/server-database"], "env": {"DB_HOST": "localhost", "DB_PORT": "5432"}}'
複数引数の設定
claude mcp add-json -s user git '{"command": "git-mcp-server", "args": ["--repo", "/path/to/repo", "--branch", "main"]}'
設定管理のベストプラクティス
スコープの使い分け
- 個人用ツール: User スコープを使用
- プロジェクト固有: Local スコープを使用
- チーム共有: Project スコープを使用
設定の整理
定期的に不要なサーバーを削除し、設定を整理することが重要です:
# 現在の設定を確認
claude mcp list
# 不要なサーバーを削除
claude mcp remove <不要なサーバー名>
バックアップと復元
重要な設定は定期的にバックアップを取りましょう:
# 設定のエクスポート(例)
claude mcp export > mcp-backup.json
# 設定の復元(例)
claude mcp import < mcp-backup.json
トラブルシューティング
よくある問題と解決方法
サーバーが起動しない
- コマンドパスを確認
- 必要な依存関係がインストールされているか確認
権限エラー
- 環境変数の設定を確認
- ファイルアクセス権限を確認
設定が反映されない
- 適切なスコープが設定されているか確認
- Claude MCPを再起動
まとめ
Claude MCPを効果的に活用するためには、スコープの概念を理解し、適切な設定を行うことが重要です。この記事で紹介したコマンドと設定例を参考に、自分の開発環境に最適なMCPサーバー環境を構築してください。
定期的な設定の見直しと整理を行うことで、より効率的な開発環境を維持できます。